2024年6月26日水曜日

若い教員の涙

(昨日同様,少々長文になるかも知れませんが,お付き合いください。)本日,1校時がStartして間もない時刻に,一人の若手教員が校長室を訪ねてきました。クラスの子どもが体調不良を訴えているので,下校させたいというのです。ここまでの話ならよく有る話なのですが,次にその先生の口をついて出てきた言葉が衝撃的で,「私,とても残念なんです」と吐露したのでした。何事かと思い,事情を聞きました。その前提で,少し補説をさせていただきます。実はその先生,低学年のクラスを担任しているのですが,4月からの3ヶ月間で2名,クラスの子が入院するというケースを抱えていました。いずれも事情は異なり,いわゆる体調不良による入院でしたが,その先生,その度毎に,自分のクラスの幼子が入院するということで,担任という立場以上に一人の成人として切ない思いを抱いていたのでした。幸いにして,二人とも退院でき,数週間前から,大人で言うところの快気祝いを兼ねて「お楽しみの時間」をクラス全員で計画し,2人が元気になったことを祝いつつ,クラスとしての団結を高めていく機会にしたいと考えていたのでした。ところがです・・・。体調不良を訴え,「早退したい」と行言っているというのです(このお子様は,本日,レクリエーションとは別に気になることがあったようです)。同じ教員として,その先生の気持ちが分かるだけに,私は,「では,私がその子に,少なくともお楽しみ会は出るよう,説得しましょう」と,その先生に申し出ました。この手の説得はお手のもの。ベッドに横たわる幼子の横に行き・・・。2分後には,その幼子,お楽しみ会に参加することに同意したのでした。(どんな手を使ったか?それは企業秘密。ただ言えることは,チョコレートなどといった“モノ”に頼ってはいません,おっかない顔もしていません。)ビックリしたのは,その次の場面。私が,子どもの和やかな表情を確認して,担任の方を振り向いた時,私の目に映ったのは,その担任教師が流した一筋の涙でした。子どもの健康をズーっと,ずーーっと心配して,元気になったら皆で楽しもうと計画し,そしてようやくその日が迎えられた。ところが,いざ,皆で楽しもうと思ったら,当の本人が早退するという。一旦は落胆したが,校長先生の説得で,皆で楽しめることになった。ホッとしたり,嬉しかったり。この若手教員,それだけ全てに全力投球ということなのです。40年近くこの世界に身を置かせていただき,子どもとレクが出来るようになったということで流す涙を持ち得ているか。私は,甚だ心許ないものがあります。有羽先生。その純粋な情熱,素晴らしい。いつまでも大切にして欲しいです。

学校便り6月号裏面でお伝えした,7月13日開催のフォーラムの最終打合せが,押越区長望月昭三様御参加の下,本日,リモートで行われました。文科省より「合格」を頂き,ホッとしました。いよいよ,13日,山梨県代表として本番です。