2022年4月22日金曜日

私事で恐縮ですが・・・教師の幸せ

分散という形式をとりつつ,本日,授業参観を開催させていただきました。スーツ姿のお父さん,会社の制服姿のお母さん,中にはお尻のポケットに作業用の手袋を差し込んだお父さんも。皆様,年度始めの御多用の中,時間を作り,大事なわが子のために駆けつけてくれました。本当にありがとうございました。お子さまのクラスの雰囲気,新年度の学校の様子(空気感)を感じ取っていただけたとしたら幸いです。一方,疑問や不安をお感じになった方がいらしたならば,担任,学年主任,教頭,私でも誰でも結構なので,お声を届けてください。お待ちしています。さて,学校のblogを使い,私事で恐縮ですが,本日「教師の幸せ」と題し,聞いていただきたい話が2題ありますので,お付き合いください。<m(__)m>1題目。子どもの名誉がかかるので,細かなことは割愛します。遠くから通学してくる子どもたちを迎に,今日はいつもより早く学校を出発しました。とある信号を越えたところで,一つの班と出くわしました。「おはようございます」と挨拶を交わそうとした瞬間,子どもたちからすごい剣幕で「×●▲□*・・・」と。聞けば,兄妹喧嘩があり,少女が一人別行動をしているとか。「私が面倒をみますよ」と子どもたちに伝え,先を急ぎました。すると程なく半べその少女と出くわしました。「どうしたの」と膝を付き話しかけると,よかれと思い1年生の面倒を見たところ,兄をはじめとする班員から何だかだ言われたとのこと。自分の行為を理解されず,非難されたことに傷ついたようです。そこで,じっくり話しを聞いてあげました。ひとしきり話しを聞き,ちょうど別の班が通りかかったので,「校長先生は,もう少し先に行くので,この班と一緒に行きなさい」と促したところ,何と「校長先生と行く」と言いだし,私と手をつなぎだしました。や~まいった。負けました。そこで,私が,その先を諦めてUターンし,学校に向かったのは言うまでもありません。ちなみに,下の菖蒲を愛でながら歩いていると「お兄ちゃんが,校長先生だったら良かったのに」だと。なにぃ~?お兄ちゃんだとぉ~?お「爺」ちゃんとまちがえていないんかい?子どもとは,なんと可愛いのでしょう。共感的に子どもの話をじっくり聞く。子育てにとどまらず,人間関係構築の鉄則だと改めて教えられました。もう1題。自宅の本棚から,1996.3と,金箔で記された1冊の卒業アルバムを,持ち出しました。そのアルバムに,写真や作文が載っている一人の大事な教え子(上から目線の感じのするこの言葉,あまり好きではないのですが・・・)と,本日26年ぶりに,校長室で再会しました。(4月8日付けblogの続報です。)本校保護者でもある彼は,授業参観後,奥様を伴って,私を訪ねてくださいました。奥様を「さん」付けで呼ぶ紳士の彼は,看護師として,総合病院の第一線で活躍中。御両親の面倒も見ながら,子育てと仕事をがんばっていました。彼は私に半信半疑で「私のことを覚えていますか?」と問いましたが,四半世紀が経とうとも,お世話になった御両親様のこと,お姉様がいらっしゃったことなど克明に覚えています。教師とは,そのような人種なのです。一時期,生活を共にした幼子が,長じて社会の一線で活躍し,立派に家庭を築いている。その姿に,期せず触れさせていただける。教師とは何と幸せな仕事でしょう。私事で,誠に恐縮でした。お許しください。1年生の4校時,合体の授業。3年1組石渡学級の大型提示装置を用いた算数の授業。6年2組萩原学級のタブレット型端末を用いた授業。気高く・美しい富士山が,今日も本校と子どもたちを見守ってくれていました。